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料金のしくみ

都市高速の通行料金決定方法や徴収料金の運用方法をご説明します。

はじめに

有料道路制度

有料道路制度とは、借入金によって道路の整備を行い、完成した道路を通行する車両から通行料金を収受し、それを借入金の返済にあてるという制度のことです。

道路は市民生活や経済活動を支えるうえで、必要不可欠な社会基盤として、国または地方公共団体が税金で整備し、無料で通行できることが原則です。
しかし、税金という限られた財源だけで道路整備を進めるのでは、道路交通需要に到底対応できません。そこで、道路整備特別措置法が制定され、有料道路制度が創設されました。

都市高速としての事業採択

前述の有料道路制度に基づき計画された、福岡都市高速・北九州都市高速(以下「都市高速」といいます。)は、重要な都市施設の一つとして都市計画で定められ、指定都市高速道路として位置づけられています。

事業計画の策定に当っては、都市高速の役割、事業内容と効果、償還見通しを明らかにして、整備すべき路線を道路管理者の同意を経て、整備計画として定め、国土交通大臣の許可を受けて事業に着手しています。


有料道路としての都市高速

都市高速は、有料道路制度の下、利用者の皆様からの通行料金収入によって一定の期間内に返済することを前提として、設立団体からの出資金のほか、国(無利子貸付金)、銀行等からの借入金により必要な資金を調達し、道路を整備・管理しています。

都市高速の効果
◆高速性・定時性・安全性など高度なサービス
◆福岡及び北九州都市圏における、自動車交通の円滑化
◆経済社会活動圏域の拡大

通行料金の決まり方

都市高速の通行料金の額は、一定の料金徴収期間内の収入と支出が等しくなるように通行料金が決められています。このことを償還主義といいます。
さらに、できるだけ多くのお客様に利用していただけるように、公共交通機関等の料金や都市高速道路を利用することにより得られる利便性などを考慮した妥当な料金額となるよう決められています。このことを公正妥当主義といいます。

都市高速の収入と支出
収入(料金収入)
通行台数×通行料金
支出
道路の建設に要した費用
道路の維持・修繕
道路パトロールなどの管理に要する費用
借入金の利息


均一料金制

都市高速の料金制度については、以下の理由により均一料金制が採用されています。

①大量の自動車交通を効率よく円滑に処理できる(料金徴収事務の簡素化)。
②利用平均距離の状況から見て、負担の公平観点と著しく矛盾しない。
③出口料金所不要に伴う建設コストの低減化。
④利用者の停車時間の短縮(入口料金所での一回停車で済む)。
⑤出口料金所での渋滞が懸念される(本線まで影響する危険性あり)。

道路の利用者が利用の程度に応じて料金を負担するという公平負担の観点からは、対距離料金制の導入が望ましいという考え方もあります。料金徴収方法や利用者の負担の公平を考えた料金設定等は、今後、他団体の状況や料金制度を勘案しながら検討することとなりますが、当面は現行の均一料金制を維持して行くことになると考えています。

料金プール制

都市高速では路線ごとに料金を決めるのではなく、密接に関連する道路のネットワーク全体の総収入でそのネットワーク全体の総費用をまかなうように料金を決める「プール制」を採用しています。
このため、ネットワークを構成する新しい路線が完成した場合、その路線を含めた福岡・北九州それぞれの都市高速の収入と支出が等しくなるように、改めて料金を見直すこととしています。
このプール制により、後から供用した路線ほど建設費の高騰などで高い料金額になるという不公平をなくし、全体として適切な料金とすることができます。
なお、福岡都市高速と北九州都市高速は、交通量的に密接な関連性がないため、それぞれの路線ごとに料金を決定しています。

料金徴収期間

都市高速の料金徴収期間は、適切な料金水準・効率的な償還等を考慮して、一定の料金徴収期間が決められています。
また、料金徴収期間は、路線の建設費と開通日を考慮して、ネットワーク全体の平均的な開通日(換算起算日)から算定しています。

料金の決定手続き

都市高速は、料金等の検討に際して、学識経験者で構成される「福岡北九州高速道路料金調査会」など幅広く各方面の要望・意見を聞き、参考にしています。

都市高速の通行料金の額と料金徴収期間の決定手続きは、道路整備特別措置法に定められています。
以下が大まかな流れとなります。

福岡市・北九州市の同意を得る
国土交通大臣へ認可申請

大臣の認可を受ける
通行料金の額と料金徴収期間を県と市の公報で公告する